こんにちは!
Golden Hearts Publicationsの梅本です。
週に1曲、Golden Hearts Publications作品をご紹介していきたいと思います。
少しだけ、お時間をください!
今日はGolden Hearts Publicationsの中でもまだ数が少ないブラスバンド(英国式ブラスバンド)の作品、正門研一さん作曲のコンサート・マーチ「アライズ・マイ・ミューズ !!」をご紹介します。
演奏:福岡フローリッシュブラス
2011年1月16日「第10回記念定期演奏会」ももちパレス(福岡市)※初演時の音源です
■楽曲について:
英国式金管合奏団「福岡フローリッシュブラス」からの委嘱により2010年12月に作曲、翌2011年1月16日、同団の「第10回記念定期演奏会」において初演されました。
この作品は、私が初めて取り組んだブリティッシュ・スタイルによるブラス作品です。特に「英国風」なものを、「英国的」なものを、と意識したわけではないのですが、例えば、ゆったりめのテンポや終盤のグランディオーソには、エルガーやホルスト、ヴォーン=ウィリアムズ、ウォルトンなど私の英国音楽体験が反映されているのかもしれません。
標準的な編成(ブリティッシュ・スタイル)で作曲したこの作品、一般的な行進曲の形式をほぼ踏襲してはいますが、「前半部」は(アルフォードなどの作品にみられるような)前奏-A-B-Aという三部形式を少し広げ、前奏-A-B-A-C-Aという形を採っています。「後半部(トリオ以降)」は、ユーフォニアムのソロがコルネット群に引き継がれ、その後、ブリッジ~グランディオーソ~コーダという構成です。「前半部」のB(Aから派生)及びCではポリフォニックな性格を全面に出すことにより、また「後半部」のブリッジとコーダの部分で、前奏と「前半部」のAのモティーフを再現することにより作品に「変化」と「ストーリー性」、「統一感」を持たせようと試みています。
(今回の出版にあたり、一部オーケストレーションの見直しを行いました。)
タイトルの「アライズ・マイ・ミューズ !!」には、演奏していただく方々、聴いたいただく方々の「内なるミューズ」を喚起できれば、という想いが込められています(実は、英国の大作曲家パーセルの作品に同名のオード(頌歌)があります)。
この作品は、その後のいくつかの作品(特に行進曲)に大きな影響を与えることになりましたので、少なくとも私自身の「内なるミューズ」が目覚めたことだけは確かなようです。
(正門研一)
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正門研一 (Ken'ichi Masakado)
武蔵野音楽大学卒業(音楽学)。 1998年、第9回朝日作曲賞(吹奏楽曲)入選。 2003年4月~2005年12月、北九州市消防音楽隊楽長。 2006年1月~2017年3月、大分県警察音楽隊楽長。
2008年、国民体育大会等の式典音楽制作及び式典音楽隊指揮。
行進曲「エンブレムズ」(1999年度全日本吹奏楽コンクール課題曲)をはじめ、吹奏楽、管楽器のための作品を多く作曲。作品は国内のみならず、アメリカなどでも演奏されている。作編曲活動のほか、コンクールの審査員や研究、執筆活動も行っている。
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【ブラスバンド 楽譜】コンサート・マーチ「アライズ・マイ・ミューズ !!」 作曲:正門研一 - 吹奏楽楽譜・アンサンブル楽譜の出版・販売|Golden Hearts Publications
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今日は以上です!
次回の「1週1曲」をお楽しみに!