こんにちは!
Golden Hearts Publicationsの梅本です。
吹奏楽愛好家の皆さんは吹奏楽コンクールのことを考え始める季節でしょうか。課題曲コンサートも続々と行われていますね。
課題曲といえばだいたいの場合マーチ(行進曲)が入っていますが、課題曲以外のマーチって語られることが少ないような印象があります。普段あまり聴かないのかもしれませんね。
とはいえ課題曲以外にもマーチはたくさんあるよ!というわけで、今日はGolden Hearts Publicationsから出版されている作品、またGolden Hearts Publicationsが日本での印刷代行をしている海外の自費出版作品の中から、マーチをご紹介したいと思います。
色んなマーチを聴くことで何か課題曲を演奏する際のヒントもつかめるかも?
【吹奏楽 楽譜】行進曲「ステップ・フォー・ステップ」 作曲:正門研一
楽曲について:
私は2009年から2013年にかけて「シャイニング・ソウル」という行進曲のシリーズを作曲したのですが、この「ステップ・フォー・ステップ」はその過程で生まれた作品です(2010年3月作曲)。技術的にも曲想としても「優しい」ものを…そのような想いで作曲しました。
(正門研一)
【吹奏楽 楽譜】コンサート・マーチ「シャイニング・ソウル 2」 作曲:正門研一
2009年から2013年にかけて作曲した「シャイニング・ソウル」シリーズの第2作目にあたります。自発的に始めたこのシリーズの根底には、2009年に病に倒れた父(2014年没)への感謝、回復への願い、というごく個人的な感情があります(詳しくは述べませんが)。作品ごとに自分なりのテーマ(課題)を持って作曲しているのですが、この「2」で私は、二つの主題(動機)を中心としたポリフォニックな展開、かつ、「勇ましくない」行進曲を目指しました。
(正門研一)
【吹奏楽 楽譜】行進曲「サリューテイション」 作曲:正門研一
2004年1月、私が当時楽長を務めていた北九州市消防音楽隊の「第30回定期演奏会」を記念して作曲したコンサート・マーチです。長年にわたり尽力された方々、支援くださった方々への敬意と感謝の気持ちを込めて作曲。
作品は、特別な情景やストーリーをイメージしたものではありませんが、作曲に際し私の頭の中には常に、勇敢かつ心優しき消防隊員の姿がありました。そうした隊員たちへの尊敬の念もまたこの作品には込められています。
(正門研一)
【吹奏楽 楽譜】メモリアル・マーチ「ニケの微笑み」 作曲:正門研一
2008年に大分県で開催された「第63回国民体育大会」と「第8回全国障害者スポーツ大会」の式典音楽として委嘱され、主に両大会の開・閉会式で選手団入退場時のメイン行進曲として、作曲者が指揮する式典音楽隊により演奏されました。作曲は2007年初頭から春にかけて。
「ニケ」とは、ギリシャ神話に登場する「勝利の女神」。フランスのルーブル美術館所蔵の彫像「サモトラケのニケ」は誰でも一度は目にしたことがあるでしょうし、アメリカの有名なスポーツ用品メーカーの社名がニケに由来することもよく知られています。
「勝利の女神はどちらに微笑むでしょうか?」
スポーツの中継放送ではよく耳にするフレーズです。このフレーズとサモトラケのニケ(ご存知の通り、頭がありません。)が作品、そしてタイトルの発想のベースになっています。
(正門研一)
【吹奏楽 楽譜】マーチ「ライト・フット・ファースト」 ( March "Right Foot First" ) 作曲:ジンジュン・リー(Jinjun Lee)
日本の課題曲マーチによくあるスタイルに独自のハーモニーとリズムを織り込みひねりのある作品に仕上げています。
【吹奏楽 楽譜】みにくいアヒルの子たちのパレード ( Parade of the Ugly Ducklings ) 作曲:ディートリヒ・ヴァンアケリェン(Dietrich Van Akelyen)
ヴァンアケリェンらしい不思議さに可愛らしさを足した3分ほどのマーチ。
【吹奏楽 楽譜】行進曲「捜索救助隊」 ( SAR Force : March ) 作曲:ロブ・ウィッフィン(Rob Wiffin)
トラディショナルな行進曲。快活でどこか英国風の哀愁も感じさせるメロディが印象的です。
以上、Golden Hearts Publicationsのマーチ特集でした!気に入った曲があればぜひ演奏してくださいね!
マーチについてはGolden Hearts Publicationsと同じくONSAが運営するウェブメディア「Wind Band Press」で、自身もマーチを書き、イギリス空軍を指揮してきたロブ・ウィッフィン氏にお話を伺っていますので、そちらの記事も演奏の参考にしてみてください。
世界トップバンドのマーチ演奏の秘訣とは?イギリス空軍バンド元音楽監督のロブ・ウィッフィン氏が語る! - 吹奏楽・管楽器・打楽器・クラシック音楽のWebメディア Wind Band Press