こんにちは!
Golden Hearts Publicationsの梅本です。
「今日の1曲」として、週2-3回、Golden Hearts Publications作品のご紹介をしています。
参考音源を聴くだけでも良いので、少しだけお時間をください!
今日は小國晃一郎さん編曲のクラリネット3重奏作品、チャールズ・スタンフォード「あるおもちゃの物語」をご紹介します。
■原題または洋題:A Toy Story
■作曲者:チャールズ・スタンフォード(Charles Villiers Stanford)
■編曲者:小國晃一郎(Kouichirou Oguni)
■演奏時間:約9分40秒
■出版社:Golden Hearts Publications
■楽曲について
チャールズ・スタンフォード(Charles Villiers Stanford, 1852~1924)は、アイルランド出身の作曲家、音楽教師、指揮者です。彼はホルストやヴォーン・ウィリアムズといった著名な作曲家達を輩出しました。
スタンフォードは7つの交響曲を含め、約200の作品を遺しているのですが、彼は初期の作品のほとんどを出版しませんでした。加えて20世紀に入ると、門下生達の彼をも凌ぐ活躍ぶりと、人気作曲家・エルガーの陰に隠れてしまいました。
現在、スタンフォードの作品が演奏会で取り上げられることは少ないのですが、そう言った作曲家や彼らによる作品があったからこそ、今日の音楽がある、という事を考えて頂くきっかけになれば幸いです。
演奏について:
・この「あるおもちゃの物語」は、たまたま演奏を聴いて楽譜を入手したのですが、実際にどういった物語に基づく作品なのか、調べても資料は出てきませんでした。演奏する際は、どの様な物語か、ぜひ色々想像を膨らませてみてください。
・Ossiaの小玉のパートを設けていますが、それ以外でも音域的にきつい箇所は1オクターヴ下げて演奏しても構いません。
(小國 晃一郎)
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「知らない作曲家だから聴かない」「知らない作曲家だから演奏しない」そういう傾向があるようにも思われますが、いま皆さん各自が「知っている」作曲家も、最初は当然「知らなかった」作曲家だったはずです。
「誰が言うか」「誰が書くか」など、「誰」軸で考えられがちですが、例えば「日本での吹奏楽の有名作家」というような範囲に絞ってしまうと、かなり狭い範囲内での音楽性に限定されてくるわけで、有名か無名か、売れっ子かそうでないか、そういった「自分の中のレッテル」を一度取り払って、「誰だこれ知らないぞ、どんな曲なんだろう」という好奇心をうまく使ってみてほしいなと思います。
知らない人の曲を聴いたあとに「この人の曲を聴いたことがある」という作曲家があらたに一人増えますよね。それの繰り返しによってご自身の世界がどんどん広がると思います。
小國晃一郎さんは上記のように「現在あまり演奏されない」作曲家や楽曲にも光を当てた編曲をちょくちょくご提供くださいます。
きっと世界が広がると思いますので、ぜひ今回の作品も演奏してみてください。
商品ページはこちら。
【クラリネット3重奏 楽譜】あるおもちゃの物語 作曲:チャールズ・スタンフォード 編曲:小國晃一郎
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▼編曲者紹介:
京都府立網野高等学校卒業、京都産業大学外国語学部英米語学科卒業。
高校から吹奏楽部に所属し、高校ではトロンボーン、大学ではホルンを担当。
大学卒業後はアマチュア吹奏楽団にてホルン奏者兼指揮者として活動。作編曲は独学。
約10年の会社員生活の後、現在はフリーランスで楽譜の校正・浄書家として楽譜制作の仕事をしつつ、自身の創作活動を行っている。教育現場の為の音楽や楽譜、実際の現場からの要望に沿った音楽制作を心掛けている。
今日は以上です!
次回の「今日の1曲」をお楽しみに!