吹奏楽、室内楽の楽譜出版社Golden Hearts Publicationsのブログ

吹奏楽、室内楽の楽譜出版社Golden Hearts Publications(ゴールデン・ハーツ・パブリケーションズ)のブログです。

メール便(ネコポスまたはクリックポスト)配送料金変更のお知らせ(2019/1/5付)

 

あけましておめでとうございます。

Golden Hearts Publicationsの梅本です。

平素よりGolden Hearts Publications Online Storeをご愛顧頂き誠にありがとうございます。

Golden Hearts Publicationsの受注生産商品については1/6(月)より順次JASRACへの手続きと印刷所への発注を再開いたします。

2020年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。


さて、2019年11月末にメール便(クリックポスト)を「ネコポス」に切り替えましたが、ネコポスのサイズに収まらないクリックポストの出荷も多いかと思い送料をクリックポストに合わせて188円で据え置いてまいりました。

切り替えから1ヶ月ほど経ちましたが、出荷のほとんどがネコポスで収まるサイズだったため、2020年1月6日より送料をネコポスに合わせて220円(税込)とさせていただきます。(ネコポスの価格はヤマト運輸との契約によって会社や店舗ごとに差があります。当店の場合は税込220円です。)

送料の切り替えが反映されるまでに注文いただいた分は、メール便:ネコポスまたはクリックポストで送れる商品(配送方法を変更しなくても済むご注文)に関しては送料の変更はございません(税込188円のまま、もしくは決済金額が3,500円以上であれば送料当店負担)。

「3,500円以上のお買い上げで送料0円(当店負担)」は継続いたします。

188円が220円になりますので、3,500円以下のご注文のお客様におかれましては今後はこれまでより「32円」ご負担が増えてしまいますが、何卒ご了承賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

広島ウインドと、曲間の司会と、ネリベルとスーユー・ホァンの話

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こんにちは!

Golden Hearts Publicationsの梅本です。


11月の話になりますが、広島ウインドオーケストラ定期演奏会に行ってきました。だいたい家の近所でやるのとご招待を頂くので毎回聴かせていただくんですけど。

今では広島ウインドおなじみとなったのですが、指揮者の下野さんが曲間に司会(というかお話)をされます。

これが凄く次の曲への導入として面白くて、色んなバンドで真似したらどうかなあなんて思いました。というのも、曲の解説なんかはパンフレットに書いてあるので読んでね、と思うかもしれませんが、自分の場合、読まないんですよね。全曲の解説を先に読んで内容を覚えて聴くのが無理なので。

あとは知らない曲ほど少ない情報だけで聴きたい、というのもありますけど、曲の細部を覚えているわけでもないので後から解説を読んで「この曲は先に解説読んだほうが良かったな」って思うときもあります。

トータル判断で、よほどヒマを持て余さない限りパンフレットの曲目解説部分は演奏前には読まないです。読んでもよくわかんない解説のときもあるし。

下野さんが(指揮者自身が)次の曲についてパンフレットとは違う「こういう聴き方はいかがでしょうか」というようなお話をされると、必要最小限の情報、しかもパンフレットの解説を読むだけでは楽しめないような情報がインプットされて、演奏をちょうどい具合で楽しむことができます。

なので別にテキトーに話せば良いわけではなくて作品に対する深い理解が必要ですが、パンフレットの解説はそれはそれとして、指揮者から次の曲のポイントなんかを話すのはとても助かるなあという話。(その間に咳も出来るし鼻水もチーンできます)

少なくともシーンとしている中に学生さんとかがスススッと出てきてスポットライトがあたって原稿見ながら「次の曲は、○○です。この曲は・・・」ってパンフレットと同じ曲目解説が紹介されるよりは楽しいし進行もスムーズなのでね。指揮者の司会、オススメです。

この日の定期演奏会はアンコール以外はオーリネリベルプログラムで、それはそれで楽しかったんですが、ネリベルってどうですか?聴きやすいか聴きにくいかどっちかでいったら聴きにくい方に入ると思うんですけど。少なくとも多くの邦人作品に見られるようなわかりやすさみたいなのはないですよね。

まあもちろん曲によって「うわーかっこいいー」っていう聴き方は出来るんですけど(交響的断章とか)、基本的には聴きやすい部類ではないと思うんですよねネリベルサウンド

でも日本でもネリベルファンは多いし演奏も結構されてるんじゃないかと思います。

他のバンドが演奏したからとか色々理由はあるんでしょうけど。

で、「ネリベル聴けるんだったらこの人も聴けるでしょ」って真っ先に思い浮かんだのがスーユー・ホァンですね。

ネリベルは「ネリベルサウンド」みたいな独特な強烈な個性がありそれがファンの心をくすぐるところもありますが、ネリベルサウンドに抵抗がないのであればおそらくスーユー・ホァンの楽曲も抵抗なく聴けるのではないかと思います。

基本的にはコンテンポラリーなサウンドの人なのですが、メロディアスな部分も混在していて、非常にユニークな作曲家です。

商品ページで各作品フルサイズで聴けるので、ぜひネリベル好きの方はスーユー・ホァンにも注目してみて下さい。(似てるというわけではないです)

https://www.goldenheartspublications.com/?mode=grp&gid=1630089&sort=n


スーユー・ホァンとはかなり早い段階で契約をしたのですが、彼女の自費出版はPDFだけで、紙に印刷した公式版が手に入るのは世界でGolden Hearts Publicationsだけです。

ネリベルイヤーでこれだけ盛り上がれる器がある日本の吹奏楽界だったらスーユーも大丈夫でしょ、とか思ったのでした。

 

スーユー・ホァンに関してはいくつか記事やブログがあるので合わせてチェックしてみてください。

 

Golden Hearts Publicationsがこっそり大々的に教えるオススメ「コンテンポラリーとドラマティックの融合、スーユー・ホァン」 - 吹奏楽、室内楽の楽譜出版社Golden Hearts Publicationsのブログ

 

作曲家紹介~あなたの好きな作曲家も最初は知らない作曲家だった~「スーユー・ホァン(黄思瑜:Ssu-Yu Huang)」 - 吹奏楽、室内楽の楽譜出版社Golden Hearts Publicationsのブログ

 

スーユー・ホァン氏(黄思瑜:Ssu-Yu Huang)との出会いと取り扱い作品について - 吹奏楽、室内楽の楽譜出版社Golden Hearts Publicationsのブログ

 

「古代から現代まで、世界中の音楽に対するあなたの興味と評価を常に高めてください」作曲家:スーユー・ホァン氏(黄思瑜:Ssu-Yu Huang)インタビュー - 吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト Wind Band Press

 

會田瑞樹氏編曲「琵琶湖周航の歌」の販売を開始しました!

會田瑞樹氏がヴィブラフォン独奏用に編曲した「琵琶湖周航の歌」の販売を開始しました!


ヴィブラフォン独奏のための《琵琶湖周航の歌》

作品について

 東洋史学者であると同時に、僕の祖父である寺田隆信(1931-2014)は音楽が大好きだった。一緒に旅行をしたり美味しいものを食べに行ったり、そんな身近な祖父の偉大さは亡くなった後に気がついたように思う。代表作『物語中国の歴史』(中公新書)は中国の通史を学ぶ上でも今尚多くの人に読み継がれている。

 祖父はどちらかといえば、僕に”学問”をしてほしいと思い続けていた。僕が”楽問”の道に進むと決めたと緊張しながら伝えた時、なんとも残念そうな表情を浮かべたことをよく覚えている。それでも陰ながら応援をしてくれたことへの感謝とその思い出が結びつく音楽。それが《琵琶湖周航の歌》であった。三高ボート部の歌として誕生し、やがて学生歌へと継承されていったこの音楽を、祖父はお酒が入り上機嫌になるとかならず歌い出すのだった。まだ幼かった頃の僕にはその歌詞の意味もわからなかったが、祖父にとって心から思い入れのある一曲であることが記憶に刻み込まれていた。思い出を手繰り寄せるようにヴィブラフォンで爪弾き、2014年秋のヴィブラフォンリサイタルで初披露以降、各所で演奏を重ねてきた。

 2019年冬に、梅本周平さんより出版のご依頼をいただいた。自分だけが演奏するものと思い一切楽譜にしていなかったので、改めて自分の脳内から一音一音、楽譜にしていく作業は実に興味深かった。その点では浄書の小國晃一郎さんの手を大いに煩わせることになってしまったことをお詫びしたい。そして、お二人のご尽力に心から感謝を申し上げたい。

演奏にあたって

 しみじみとしたテーマは奏者に委ねられる。この歌に込められた様々な意味や、風景を思って演奏してほしい。心に感じるままに演奏することの大切さを楽譜にできたことを心から嬉しく思う。各々の変奏は僕自身の音楽観もよく出ていると感じる。音の余韻を聞くこと、そして鮮やかに移り変わる和声の魅力を引き出してくださることを願っている。

 祖父がこの楽譜を見たら、「わしも楽譜に名前が書かれるとは思わんかったな。」と、照れ笑いを浮かべるような気がしている。

(會田瑞樹)

価格は1,000円ポッキリ!ご注文はこちらから。

【ヴィブラフォン 楽譜】琵琶湖周航の歌 作曲:吉田千秋 編曲:會田瑞樹

年末年始の冬季休業期間のご案内

 

日頃よりご愛顧いただき誠にありがとうございます。

当店は下記日程で冬季休業期間を設けさせていただきます。


2019/12/28(土)~2020/1/5(日)


上記期間内もご注文は可能ですが、ご注文の確認、メーカーへの発注、商品の発送、お問い合わせ対応などは出来る範囲でしか行なえませんので、ご了承下さい。

(例えばお取り寄せ商品のメーカーへの発注や受注生産商品については先方もお休みのため年明けにまとめて発注予定です)

ご理解とご協力のほど、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

會田瑞樹氏「ヴィブラフォンのための即興曲」、正門研一氏「シャコンヌ 〜唱歌『砂山』による」の両新作を含む3タイトルを発売しました!

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おはようございます。

Golden Hearts Publicationsの梅本です。

今日は新作出版のご案内。

Golden Hearts Publications初登場となる會田瑞樹氏の作品をはじめとした下記タイトルの販売を開始いたしました。

すべて商品ページで試聴出来ますので、ぜひお聴きいただき、ご注文下さい!

 

【ヴィブラフォン 楽譜】ヴィブラフォンのための即興曲 作曲:會田瑞樹

 

【クラリネット&ピアノ 楽譜】シャコンヌ 〜唱歌「砂山」による 作曲:正門研一

 

【ホルン4重奏 楽譜】ふぁんたじあ〜福岡県民謡による 作曲:正門研一

小國晃一郎さんとお会いしてきましたという話

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こんにちは!

Golden Hearts Publicationsの梅本です。


先日、Golden Hearts Publicationsから作品を出版させていただいた小國晃一郎さんとお会いしてきました。

作品はこちらだよん

【フレキシブル4重奏 楽譜】「クリスマス讃美歌選集」吹奏楽の為のフレキシブル四重奏 編曲:小國晃一郎 - 吹奏楽楽譜・アンサンブル楽譜の出版・販売|Golden Hearts Publications


大阪からわざわざ広島まで来ていただいて恐縮の極みなのですが、物腰柔らかで、丁寧で、気が効いて、誠実なお人柄、という印象でした。

こういう方とお仕事できると気持ちが良いですよね。

それまでにメールでやり取りしていたので相談事はあまりなくていくつかの確認事項とか世間話とかそんな感じだったのですが。

小國さんは楽譜の校正や浄書もされるので、今後作品によってそういったお仕事もお願いする予定で、まず第1弾の打ち合わせも兼ねてました。

この第1弾はGolden Hearts Publicationsらしいというか、ヴィブラフォン独奏のコンテンポラリー作品で、まあ他の日本の出版社はなかなか出そうと思わないだろうなという。曲はメッチャ素敵なので販売開始したら全世界の打楽器奏者の方にチャレンジしてほしいですね(多分すっげー難しいよ)。

そうそう、そういえばなんですがGolden Hearts Publicationsは作品の応募を受け付けています。

作品募集!Golden Hearts Publicationsでの作品出版や販売委託についてのご案内 - 吹奏楽楽譜・アンサンブル楽譜の出版・販売|Golden Hearts Publications

小國さんの「クリスマス讃美歌選集」はこの応募の第1号でした。

それが他のお仕事までつながったのでご縁に感謝ですね。

この作品は今後、他の編成でも展開する可能性があります。

クリスマスだけじゃなくて、普段の基礎練習代わりだったり、息抜きアンサンブルだったり、出版社の言う「小編成」どころじゃない数人の部活とか、そういうところでサクッと演奏できる楽譜なので、ぜひお買い求めくださいね。

【フレキシブル4重奏 楽譜】「クリスマス讃美歌選集」吹奏楽の為のフレキシブル四重奏 編曲:小國晃一郎 - 吹奏楽楽譜・アンサンブル楽譜の出版・販売|Golden Hearts Publications


他の方からの応募もお待ちしています。


それにしてもお土産で頂いた「月化粧」、美味しいです。

小國さんの写真を撮るのをすっかり忘れていたので今日のブログのアイキャッチは月化粧です。

音楽は耳だけで聴くんじゃない。身体で、心で聴くことを教えてくれた子どもたちの話

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こんにちは!

Golden Hearts Publicationsの梅本です。

契約している作家さんとGolden Hearts Publicationsはこれからどんな作品に力を入れるのかな~みたいな、どんな曲を探してるんですか~、みたいなやり取りをしながら昔の話とリンクしたのでちょっと昔話してみますね。


皆さんはろう学校って知っていますか。ざっくりとですが聴覚障害のある子どもたちのための学校です。

 

大学時代、依頼演奏ということで年に1-2回くらいでしょうか、ろう学校に訪問演奏に行っていました。当時は大所帯のバンドだったので、依頼演奏の際には授業などの都合で依頼演奏に行けるメンバーを集めたり授業関係なくパートリーダーが誰を出すかを決めたりして依頼演奏のメンバーが組まれていたような記憶があります。

 

僕は確か1回だけ、そのろう学校の訪問演奏に参加することが出来ました。(余談ですがグレースボールという年配の方が集まるゲートボールのような大会の依頼演奏には何回も行きました)

 

ろう学校の子どもたちは、基本的には聴覚障害を持った子どもたちなので、おそらくあまり耳が聴こえないんだと思います(状態は人それぞれだと思うので詳細はわからないのですが)。

 

ですが、毎年楽しみにお待ちいただいている訪問演奏だということを先生からはお伺いしていました。

 

音楽に合わせて色が出る機械みたいなのがあって、それを見ながら子どもたちは演奏を楽しむわけですが、聴覚障害の子どもたちに演奏を聴かせるとはどういうことか。

 

って考えると、小手先のテクニックとか技術的などうこうとか、そういうのは後から付いてくる話で、まず何より身体で音を体感出来ること、その身体で体感した音楽が彼らの心に届くこと。

 

それが何より大事なことなんだと思います。演奏も、雑な演奏をするわけには行きません。いつも以上に気を使います。

 

今思えば、もっと色々なことが出来たかもしれません。

 

例えば手話を交えて司会をするとか、演奏の情景を絵画で表現してみるとか、やれることはまだまだあったと思います。

 

ですがその僕が行ったときはおそらく演奏と、その学校にある色と音が連動する機械、それだけだったと思います。

 

それでも子どもたちは本当に楽しんでくれて、今思い返すと、僕の今の音楽の聴き方の原点がそこにあるように思います。

 

耳でも聴きますが、例えば商品セレクトや楽曲の取り扱いを考える段階で、それはあくまでも一次審査的なもので、最終的には心に響くかどうかです。別に感動するとかじゃなくて「あっ、これは好きだな」って思えるかどうか。

そういう聴き方をしています。

 

セレクトショップのWBP Plus!の場合は、耳で聴いて、テクニカルな部分でまずクリア出来ているか、その次に僕の心に音楽が響くかどうかです。

なので演奏は上手なんだけど取り扱わないCDなんかもあります。

 

Golden Hearts Publicationsの場合は音源は最初はMIDIでもらうことが多いので、MIDIの場合は耳で聴くのはだいたいどんな感じか掴むだけですが、それでもそれが実演になったときにどんな音になるかを想像して、それが作品として僕の心に響くかどうか、で決めています。

好きか、好きじゃないか。基本的にはそれだけです。

 

なので、「売れそうな曲」「流行っている曲調に似ている曲」とかそういったことはどうでもよくて、いわゆる現代音楽的な作品からポップスアレンジまで、スタイル的なものに統一性はないです。

流行とかコンクールとかは関係なく、僕が好きだ、と思った作品。お客様に好きになってもらいたい作品。「こんな世界もあるんだな」って聴く人の興味が広がるような作品。または「これを演奏したら皆ハッピーになるんじゃないかな」というような作品。

そういった作品を出版するようにしています。

 

なぜそういう聴き方、曲の選び方をするのかな、って考えた時に、ろう学校の子どもたちの楽しそうな姿、あの訪問演奏の経験、それが根っ子にあるのかな、という風に思いました。

 

音楽は耳で聴くだけじゃない。耳さえ騙せれば良いってわけじゃない。その先に。その先にある心に届けたい。心で聴きたい。

 

どうか、耳だけでなく、身体で、心で、聴いてみて下さい。きっと新しい発見や喜びが皆さんを待っています。