吹奏楽、室内楽の楽譜出版社Golden Hearts Publicationsのブログ

吹奏楽、室内楽の楽譜出版社Golden Hearts Publications(ゴールデン・ハーツ・パブリケーションズ)のブログです。

【メルマガバックナンバー】アンサンブル楽譜のスコアについての話・・・



 

こんにちは!

Golden Hearts Publicationsの梅本です。


今日は2025年9月4日発行のメルマガ「アンサンブル楽譜のスコアについての話・・・」のバックナンバーです。


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アンサンブル楽譜のスコアについての話・・・

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アンコンの選曲シーズンかなということで
今日はアンサンブル楽譜のお話をしてみます。

特に結論のない話なのですが、
知っておいて欲しい話という感じです。


みなさんアンサンブル楽譜のスコアって活用されてますか?

だいたいの出版社は

「スコア1冊+パート譜」

というセットで販売していると思います。

Golden Hearts Publicationsも
印刷版はその組み合わせで販売しています。

とはいえ「アンサンブルこそ全員にスコアを読んで欲しい」
という作家さんからの声もあります。

これについては長らく悩んでいる所です。

確かに印刷版でも「人数分のスコアをつけたバージョン」を作れば、
各自で自分の都合の良い時にスコアを読むことが出来ますよね。

スコアとパート譜を別売りにするという方法もあります。

スコア単品販売があれば選曲にも活用できます。


とはいえそういう売り方が主流ではないのには、
それなりに理由があるものだと思うのです。


他の出版社を見ていても、
スコアとパート譜の別売りは多くありません(たまにある)。

人数分のスコアをセットするとなると、
その方法で販売している出版社はさらに少ないです。

考えられる理由としてはいくつかあります。

・「人数分のスコアをつけたバージョン」の場合

シンプルに製作原価が高くなるので販売価格が高くなります。
他社も同じことをしてくれないと相場より高くなるので売れにくくなる。

またはオンラインストアの場合、
バージョンが増えることで
「間違って購入した」というキャンセル依頼が増える。

「スコア1冊+パート譜」という従来の売り方を辞めて
「人数分のスコアをつけたバージョン」にすれば
勘違い購入は防げるのですが、
上述の通り相場より高くなりますから、
他社を意識して値付けをしている会社にとっては
すごく難しいと思います。

 

・「スコアを単品で別売り」の場合

Golden Hearts Publications作品でも以前にありましたが、
アンサンブル作品のPDF版のスコアのみを買って(パート譜は購入せず)、
そのスコアを元に著作者に無断で
楽器を変更して演奏会で演奏されてしまう可能性があります。

楽器を変更するからパート譜は不要という理屈ですよね。

おいおい~という感じですが現実に起こった話。


スコアが1冊しかないのはそれはそれで
「違法コピー」の問題がでてきますので、
なんとか落とし所を見つけたいところなのですが・・・


Golden Hearts Publicationsの出版作品であれば、
PDFで各自買ってもらえば良いのですが、
最近はGolden Hearts Publicationsでも
スコアとパート譜を分けずにセットでPDF販売している
アンサンブル作品もあります。

これは上記の「スコアだけPDFで買って勝手に改変された」事件がきっかけです。

この事件は著作者への謝罪とパート譜の購入で手打ちとなったのですが
訴訟になってもおかしくない事件でした。

結局のところ知的財産に関する知識の無さや意識の低さ、
「バレへんやろ」の精神が、
出版社が皆さんにとって便利な販売方法にしたくてもできない、
という障壁になっている印象です。


「人数分の印刷版/PDF版スコアを別売りしてほしい」
とご相談いただければ、

ほとんどのGolden Hearts Publicationsの独自出版作品は
商品ページを準備するなど対応は可能かもしれません。

Golden Hearts Publications作品でも、
印刷代行をしている海外の自費出版楽譜などは
著作者がそういった売り方を想定していないので基本的には不可能です。

また、他の出版社の楽譜については
その出版社に問い合わせてください。

Golden Hearts Publicationsの出版作品ではない他社作品については
こちらでは何をどうする権利も持っていません。


いやほんと難しいところです。

ダウンロードしたPDFをメンバーに送ったり
クラウドにデータをアップして共有するのも違法らしいですからね。

あっちを立てればこっちが立たずというような状況で、
なにかと難しいんですよ。

デジタル関係は現行の著作権に限界がありそうな気もしますが、
それはこちらではどうしようもないので、
現行法の中でどうしていくかという話です。


スコアの人数分のコピーをあらかじめ認める、
というのもひとつの方法ですが、
著作者の皆さんにその方法について確認を取っていないので
すぐにはそのようなことは出来ないですね。

それを認める人と認めない人がいらっしゃると思うので、
「出版社としてこうします」と打ち出せないかなと思います。

とはいえそれも含めて検討の余地はありそうです。

Golden Hearts Publicationsは相場感無視で値付けしているので
(製作原価次第です)
まだ動きやすいほうではあります。

運用の手間(特に時間)の問題もありますので、
もうちょっと考えてみたいなと思います。