こんにちは!
Golden Hearts Publicationsの梅本です。
週2-3回、Golden Hearts Publications作品のご紹介をしている「今日の1曲」。
参考音源を聴くだけでも良いので、少しだけお時間をください!
今日は正門研一さん作曲の混合8重奏のための作品「ラクリモーソ」をご紹介します。
■原題または洋題:Lacrimoso
■作曲者:正門研一 (Ken'ichi Masakado)
■演奏時間:約4分45秒
■出版社:Golden Hearts Publications
■参考音源:You Tube
■編成:
Flute
Oboe
Clarinet in Bb
Bassoon
Alto Saxophone in Eb
Tenor Saxophone in Bb
Baritone Saxophone in Eb
Double Bass
■楽曲について:
2005年に『アリオーソ』というタイトルで発表した作品を、楽器編成を含め全面的に改訂したものです。この改訂に併せ、タイトルも『ラクリモーソ』と改めました。
作品はやや変則的なパッサカリアと言っていいでしょう。ダブルベースが提示する主題(リハーサルマーク[B]から)が繰り返されますが、この主題は曲の進行に伴い「フレーズ」とはズレて進行したり、姿を消してしまうこともあります(最後は主題自体が拡大、変奏されます)。この主題の他に、前半部では副次的主題も提示され変容していきます(これは主題の前に提示されます。/リハーサルマーク[A])。
私はこの作品において、特別な情景や物語を表現することは意図していませんが、作品の構造を読み解くことで内在する感情を引き出していただけるものと思っています。
なお、私がこの作品で試みた構成方法は、後の『アダージョとアレグロ』(2010年/サキソフォーン・ラージ・アンサンブル)などいくつかの作品にも応用されています。そうした意味でも私自身大切にしている作品です。
(正門研一)
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▼作曲者紹介:
正門研一 (Ken'ichi Masakado):
武蔵野音楽大学卒業(音楽学)。 1998年、第9回朝日作曲賞(吹奏楽曲)入選。 2003年4月~2005年12月、北九州市消防音楽隊楽長。 2006年1月~2017年3月、大分県警察音楽隊楽長。
2008年、国民体育大会等の式典音楽制作及び式典音楽隊指揮。
行進曲「エンブレムズ」(1999年度全日本吹奏楽コンクール課題曲)をはじめ、吹奏楽、管楽器のための作品を多く作曲。作品は国内のみならず、アメリカなどでも演奏されている。作編曲活動のほか、コンクールの審査員や研究、執筆活動も行っている。
今日は以上です!
次回の「今日の1曲」をお楽しみに!