こんにちは!
Golden Hearts Publicationsの梅本です。
週2-3回、Golden Hearts Publications作品のご紹介をしている「今日の1曲」。
参考音源を聴くだけでも良いので、少しだけお時間をください!
今日は正門研一さん作曲の木管4重奏のための作品「牧歌 ~わすれなぐさの物語」をご紹介します。
■原題または洋題:Pastorale - or The Tale of a “Forget-me-not”
■作曲者:正門研一 (Ken'ichi Masakado)
■演奏時間:約4分40秒
■出版社:Golden Hearts Publications
■参考音源:You Tube
■楽曲について:
「優しく、柔らかな言葉」でありながら「強い意志」を持った作品を…。
作曲にあたって私はそう思い続けていました。
作曲のきっかけは、2012年福岡県のとある高等学校吹奏楽部からの依頼によるものですが、「せりなさん」というひとりの女性との交流がなければ、この作品は違ったものになっていたかもしれません。
交流とはいっても、お互いのブログ(利用していたブログサービスはすでに終了しています)の読者であったというだけであり、時々メッセージのやりとりはするものの、私は彼女のお姿を拝見したこともありませんし、どこにお住まいかも知りません。ブログを通じ、彼女が幼少期から深い心の傷を負っていたことが分かったのですが、彼女が作る詩や、日々の生活を綴った投稿は、「優しく、柔らかな言葉」にあふれていました。私はそこに、彼女の「生」への強い想いを感じたものです。
この作品は、「優しく、柔らかな言葉」でありながら「強い意志」を持ったメッセージを送ってくれた、そして、ブログのタイトルを副題に使うことを快諾してくれた「せりなさん」に対する私からの個人的なメッセージでもあります。
作品は、冒頭からリハーサルマーク[D]までに主要なモティーフが提示され、[E]以降はそれらが展開するという単純な構成です。特別なストーリーを設定しているわけではありませんが、英語で付した標語を参考にイメージを広げていただければ幸いです(音の数が多くなってしまい、演奏していただく方にとってはあまり優しくない作品かもしれませんが…)。
なお、この作品は依頼主の要望により2本のフルート、オーボエ、イングリッシュ・ホルンという編成で作曲したものですが、2020年にフルート、オーボエ、クラリネット、バスーンという編成に改めました。
(正門研一)
■編成:
Flute
Oboe
Bassoon
Bb Clarinet
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美しく優しく柔らかく、どこかノスタルジックさもありながら、今を生きる強い意志を感じる作品。
依頼演奏やアンサンブルコンテスト、普段の練習にもオススメです。
商品ページはこちら。
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▼作曲者紹介:
正門研一 (Ken'ichi Masakado):
武蔵野音楽大学卒業(音楽学)。 1998年、第9回朝日作曲賞(吹奏楽曲)入選。 2003年4月~2005年12月、北九州市消防音楽隊楽長。 2006年1月~2017年3月、大分県警察音楽隊楽長。
2008年、国民体育大会等の式典音楽制作及び式典音楽隊指揮。
行進曲「エンブレムズ」(1999年度全日本吹奏楽コンクール課題曲)をはじめ、吹奏楽、管楽器のための作品を多く作曲。作品は国内のみならず、アメリカなどでも演奏されている。作編曲活動のほか、コンクールの審査員や研究、執筆活動も行っている。
今日は以上です!
次回の「今日の1曲」をお楽しみに!