吹奏楽、室内楽の楽譜出版社Golden Hearts Publicationsのブログ

吹奏楽、室内楽の楽譜出版社Golden Hearts Publications(ゴールデン・ハーツ・パブリケーションズ)のブログです。

「何を書いたか」より「誰が書いたか」で判断されるけれど挑戦しなければ始まらない

毎週金曜日に「Golden Hearts Publicationsのブログを書く時間」をタスクに入れているんですが、書ける時もあれば書けない時もあります。

今日は世の中深夜のイチローさんの引退会見の話題でもちきりかなと思うので迷いましたが僕も会見を見ながら色々考えましたし、せっかくの機会なので色々と書いてみようかと思います。

日本で生まれて日本語を操る僕たちは、だいたいの場合国籍は日本で、自分を日本人だと思っているかと思います。

そしてイチローさんのように海外で活躍されている日本人のことがだいたいの場合、好きです。

吹奏楽の世界でも海外で日本人作曲家の作品が評価されると嬉しいです。

こういったメンタリティがどこから来ているのかはよくわかりません。「日本人」という国籍にこだわるのが戦後から続く劣等感みたいなところなのか、逆に「日本はすごいんだ」という昨今のテレビ番組にあるような風潮から来るものなのか、まったくわかりませんけれど、とにかく日本人や日本という国が他の国に評価されることは嬉しい。

僕はそれと同じように、例えば野球やサッカーなどで日本に来ている海外の方が日本で活躍するのを見るのも好きです。

彼らがどこの国から来たのか、どこの国籍なのかは知りませんしあまり興味もありませんが、活躍の場を日本というちょっと閉鎖的な国に求めて、そしてそんな中で結果を出すというところにある種のロマンやリスペクトを感じるのかもしれません。

他の国々と同じように色々問題や課題を抱えながらも、それでもやはり日本は治安も良いですし、食べ物もおいしいですし、「わびさび」のような独特な美学をもった文化もかけがえのないものですし、僕も日本や日本人が大好きですけれど、海外の人が日本で活躍の場を求めるのにグッとくるのは、おそらくそこが日本であろうが日本でなかろうが「ホーム」ではない場所で挑戦しようとする姿や姿勢が好きだからなんでしょうね。

ただ、例えば日本に来た「助っ人外国人」選手が認められて人気が出るようになるためには結果を残さないといけないですよね。我らが(?)名古屋グランパスであればかつてはそれがピクシーだったり、今だったらジョーだったりするわけですが。

それと並行して、僕は以前は「誰が言ったかより何を言ったかで評価される社会が良い」と思っていました。ただ最近は、それは理想としてあったとしても、やはり「誰が言ったか」によって同じ内容でも与える影響が異なることを考えると、「誰が言ったか」の方がウェイトが大きくなるのは仕方がないことだなと思うようになりました。

昨夜(今日か)のイチローさんの会見ではありがたいお話がたくさん聞けましたが、あれを「認められていない人」が言ってもまったく響かないですよね。例えば日頃からうっとおしがられている上司が同じことを部下に言っても反感を買うだけかも知れません(哀)。

先週も似たようなことを書きましたが、そんな感じで日本を中心としながら双方向で認められる人を増やしたいなという気持ちでGolden Hearts Publicationsの事業を展開しています。

「誰が言ったか」の話で言えば、クラシックの世界でも作品の中身=「何を書いたか」よりも、「誰が書いたか」ということが、その作品を聴くか聴かないか演奏するかしないか評価するかしないか、そういったことの要因のひとつとなる事象はあると思います。

そんな中で、日本だけでなく海外でも作品を演奏してほしいと願う日本の作曲家や、逆に自国だけでなく日本でも作品を演奏されたいと願う海外の作曲家、両方を応援したいわけですが、どちらの場合もその国々での有名人やすでに認められている人の「誰が書いたか」の世界に食い込んでいくのは、そう簡単ではないなと実感しています。

スポーツと違って評価が難しい(可視化しづらい)のが文化芸術の世界で、その中でどうやって認められていくのか、例えば有名な人気団体に作品が取り上げられるとか、そういうことは必要かなと思いますが、とにかく大変です。

ですが、「うまくいかないかもしれないからやらない」だと一生認められることはなくて、挑戦してみないと始まらない世界ですよね(これはクラシック音楽に限らずどこでも)。

だから僕は契約している作家さんの挑戦を応援したいですし、僕自身も挑戦を続けたいと思っています。

理想としては「コンテンツ・イズ・キング」なのですが、認知されることも含めて、そのコンテンツが結果を出さないとキングになれないという側面は間違いなくあって、地道に改善を続けながら立ち向かっていくしかないんですよね。

そんなわけで今日も「注文入るといいな」と思いながら、そして毎日の集計を見ながら「何が足りないのか」を考えながら生きています。

コンテンツは良いと思うので、まずは聴いてみるところから始めていただければ幸いです。阿部真央さんの曲じゃないですけど「世界はまだ君を知らない」状態なので、もし気に入った作品があれば国内外のご友人の方にも「ちょっとこれ聴いてみてよ」ってオススメしてほしいですし、ご自分でもパート譜を買って演奏してみたりしてほしいと思います(Golden Hearts Publicationsのほとんどの楽譜はパート譜単品購入が可能です)。

そんな「挑戦する」そして「結果を残す」「認められる」ということについて思いを馳せたイチローさんの会見でした。

まだまだ頑張ります!

Golden Hearts Publicationsの楽譜はこちらにまとめてあります。ほとんどの作品がフルサイズの試聴とスコア閲覧が可能です。

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