こんにちは!Golden Hearts Publicationsの梅本です。
「あなたの好きな作曲家も最初は知らない作曲家だった」と題して、
あらためてGolden Hearts Publications取り扱いの作曲家について、
簡単にご紹介していくシリーズ。
日本も含め世界はまだまだ広く、個人で色々な作曲家を探すのも大変ですが、
Golden Hearts Publicationsを通じて新しい世界が見つかれば幸いです。
今日は自費出版だけれどもPDF販売しかしておらず
印刷製本されたものはGolden Hearts Publicationsでしか手に入らない作曲家、
スーユー・ホァン氏(黄思瑜:Ssu-Yu Huang)のご紹介です。
スーユー・ホァン氏は1970年生まれの台湾の作曲家、ピアニスト。
彼女は6歳でピアノを学び始めました。
台南女子技術學院(Tainan Woman’s College of Arts and Technology)で電子オルガンとピアノを専攻する傍ら、1987年に作曲の勉強を始めました。
1996年、台北の中国文化大学を卒業。
1997年にオーストラリアのメルボルン大学で作曲とピアノを学びました。
2007年からは、アメリカのロード・アイランド大学のジェフリー・ギブズ博士(Dr. Geoffrey Gibbs)に師事し、バーバラ・コルブ(Barbara Kolb)氏からプライベート・レッスンを受けました。
彼女は90以上のオリジナル作品を作っており、これまでに100以上の編曲を手掛けています。
作品の大部分は委嘱作品で、台湾海軍バンド、台湾ウィンド・アンサンブルほか、日本やドイツ、チリ、スウェーデンなど多くの国のバンドやアーティストから委嘱され、またその他アルゼンチン、中国、マレーシア、フィリピン、シンガポール、スペイン、アメリカ、ベネズエラなどで演奏されています。
彼女は2010年に台湾国家交響楽団(National Symphony Orchestra of Taiwan)の最初の”Call For Score”の優勝者となり、2013年にはイブラ・グランド・プライズ・コンペティション(IBLA Grand Prize Competition)の「Most Distinguished Award」を受賞、2015年にはギター八重奏の「奇幻島(Enchanted Island)」でThe American Prizeの作曲-室内楽プロフェッショナル部門(composition-chamber music professional division)のセミファイナリストとなっています。
大胆で繊細なジャンルの音楽を幅広くカバーする彼女の作品は、台湾のプロミュージシャンやオーケストラはもちろん、世界の他の地域でも人気があります。
ドイツの指揮者ギュンター・ヘルビヒ(Gunther Herbig)は、現代的で複雑なスタイルのオーケストラ作品を賞賛しています。
近年、ヨーロッパ、アジア、北米、南米などでホァン氏の作品は盛んに取り上げられています。
1997年から2000年の間に、彼女は唐時代の詩にインスパイアされた24曲の「大唐樂宴(Grand Music of Tang)」を含むソロギターのための多くの作品を、山下和仁氏から委嘱されています。
最近の初演情報としては、2015年にコロラド・メサ大学のチェロ奏者クリステン・ヨンジ・ユン(Cristen Yeon-Ji Yun)が「楓橋夜泊(Docking overnight by Maple Bridge)」を初演しています。
おなじく2015年には吹奏楽のための「蝶戀花小提琴協奏曲(Butterfly Lovers Violin Concerto)」がアメリカのブリガム・ヤング大学アイダホ校シンフォニー・バンド(BYU-Idaho Symphony Band)によって演奏されています。
2014年にはギター八重奏の「奇幻島(Enchanted Island)」とギター・デュオのための「雨落海港(Rainfall at the Harbor)」がチリ・ギター・アンサンブル(Ensamble de Guitarras de Chile)によって演奏されています。
管弦楽作品の「紅月傳説(Red Moon)」は台湾国家交響楽団(National Symphony Orchestra of Taiwan)によって2010年に演奏され、2010年に台北の国家両庁院(Taipei National Concert Hall)で行われたギュンター・ヘルビヒの国際指揮法ワークショップの課題曲の一部として選ばれています。
吹奏楽のための「風之城交響詩(Wind City Symphony Poem)」と「蝶戀花小提琴協奏曲(Butterfly Lovers Violin Concerto)」は国際的なバンド・フェスティヴァルで演奏されており、2011年の世界バンド・フェスティヴァル(World Band Festival)で演奏され、録音がマーク・カスタム(Mark Custom Recording)から発売されています。
三重奏(ギター、ヴァイオリン、コントラバス)のための「夢紅樓(A Dream of Red Mansions)」と、五重奏(フルート、クラリネット、ピアノ、マリンバ、打楽器)のための”A Stroke”は、アジア作曲家連盟(Asian Composers League)によって選ばれ、横浜とマニラで高い評価を受けました。
現在はアメリカ在住です。
個性の強い独特なサウンドと構成が特徴的で、技術的にも音楽的にも演奏するのが難しいほうだと思いますが、日本のバンドはアマチュアでも上手なバンドが多いので、演奏できないということもそんなにないかと思われます。
商品ページから参考音源へのリンクを貼ってありますので、ぜひご覧ください。
ホァン氏の作品は下記カテゴリーページにまとめてあります。